「たいせつなことはね、目に見えないんだ…」
2006年 12月 22日
娘がひどく、心配そうな顔をしていました。
それが私は心配で、いったい何をしているのかと思いました。
彼女は、本を読んでいました。
眉を潜めて読んでいたのは…「星の王子さま」
しばらく前にブームのようになった時、うちにも1冊置いておきたいな…そう思って買ったのでした。
作者みずからが描いた絵と、詩のような内容は、まるで宝石のよう。
以前、今は亡き祖父母に、パリ土産のキャンドルホルダーを持って行きました。
ドーム型のリモージュ焼で、中に入れたキャンドルに火を灯すと、精緻に浮き彫りされたパリの町並みが、透けて見える、という美しいものでした。
祖父は、こう言ったのです。…「これは、何の役にも立たんところがええ」
いかにも気に入った風なのに、何度も何度も。
家族は、「『何の役にも立たん』って…褒めてるのかそうでないのか、ちょっと、わからないねぇ」と気の毒そうに笑顔を浮かべつつ、これは失敗だったんじゃないか?という様子で、私を気遣ってくれました。
が…
私は褒めてくれたと信じて、ちっとも疑いませんでした。
宝石だって、何の役にも立たないではありませんか。
でも人は、宝石の対価に、普段の生活では考えられないぐらいの、高いお金を払います。
お金は、価値のひとつの指標。
役に立たないどころか、すごい価値がある、と多くの人が考えているのでしょう。
人の心の中にあって、直接には目に見えないもの。
娘は、私が見ている前で、ちょうど最後まで読み終わりました。
これ、面白いんだよね~。
娘「うん…面白かったよ」
息子「ん?どんなふうに?」
娘「いろいろあるよ。たとえばね、『たいせつなことはね、目に見えないんだ…』とかね…」
どきりとしました。
なんで彼女は、この言葉を選んだんだろう。
実は、読んだことがあると言っても、私は内容をちっとも覚えてはいませんでした。
どういうお話だったんだっけ…
また読もうと思います。
それが私は心配で、いったい何をしているのかと思いました。
彼女は、本を読んでいました。
眉を潜めて読んでいたのは…「星の王子さま」
しばらく前にブームのようになった時、うちにも1冊置いておきたいな…そう思って買ったのでした。
作者みずからが描いた絵と、詩のような内容は、まるで宝石のよう。
以前、今は亡き祖父母に、パリ土産のキャンドルホルダーを持って行きました。
ドーム型のリモージュ焼で、中に入れたキャンドルに火を灯すと、精緻に浮き彫りされたパリの町並みが、透けて見える、という美しいものでした。
祖父は、こう言ったのです。…「これは、何の役にも立たんところがええ」
いかにも気に入った風なのに、何度も何度も。
家族は、「『何の役にも立たん』って…褒めてるのかそうでないのか、ちょっと、わからないねぇ」と気の毒そうに笑顔を浮かべつつ、これは失敗だったんじゃないか?という様子で、私を気遣ってくれました。
が…
私は褒めてくれたと信じて、ちっとも疑いませんでした。
宝石だって、何の役にも立たないではありませんか。
でも人は、宝石の対価に、普段の生活では考えられないぐらいの、高いお金を払います。
お金は、価値のひとつの指標。
役に立たないどころか、すごい価値がある、と多くの人が考えているのでしょう。
人の心の中にあって、直接には目に見えないもの。
娘は、私が見ている前で、ちょうど最後まで読み終わりました。
これ、面白いんだよね~。
娘「うん…面白かったよ」
息子「ん?どんなふうに?」
娘「いろいろあるよ。たとえばね、『たいせつなことはね、目に見えないんだ…』とかね…」
どきりとしました。
なんで彼女は、この言葉を選んだんだろう。
実は、読んだことがあると言っても、私は内容をちっとも覚えてはいませんでした。
どういうお話だったんだっけ…
また読もうと思います。
by caroline-h
| 2006-12-22 01:39
| 子ども