娘が年長の時に描いてくれた私(本物より美人、ありがと☆)コーチ&子育て主婦の小さな思い。コメント・トラックバックは承認制です。リンクはご自由に。【コメント欄には"http"を記入できません】


by Caroline-h
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オルセー美術館展、駆け込みセーフ!

b0009665_0242494.jpgグランドコンサートの写真が、インターネットで注文できる時代になった。
…というので、昨晩は、3000人の子供たちの写真の山の中で、遭難しそうでした。
2時間格闘して、2枚注文。ふー。見つかって、よかった。



【オルセー美術館展】 公式サイトは、こちら
ちゃーんと、行きましたよ。うーん、私にとって、10年ぶりの美術鑑賞でした!あぁうれしい~!!!
しかも、動物園と同じく、こちらも中学生以下は、タダ!!!無料ですよ~!うれしいの2乗です。

特に印象派だけが好き、という風に自分では意識していないのですが、子供の頃、初めてプレゼントされた画集が、「オリンピア」や「笛吹きの少年」で有名な「マネ」のものでした。
プレゼントしてくれた親に言わせると、当時、中学生の私が描いた油絵の色使いと似たような絵を探したら、「マネ」になったのだそう。
その画集を熟読し、彼が属した印象派の面々の本を調べては眺め、読んでいったので、知らず知らず、印象派に親しむことになったのでしょうね。

今はなきパリの近代美術館に1度、その後釜(失礼)を引き継いだオルセー美術館には、2度行きました。
全部で3回しか海外旅行したことないのに、ルーブルにもなぜか3回、行っています。
いいかげん、他のところにも行きたいなぁ。…あ、それは別の話でした。

今回の美術館展のチケットにも印刷された、彼の絵「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」。
マネについては、こちらと、詳しくはこちらから。
マネが書いたベルト・モリゾ像、「彼女は本当に美人とはいえないし、顔立ちが整っているとはいえない。しかし、彼女は優雅で気品があって驚くほど自然」(上記ページより)は、私にとって憧れの表現ですね。
いちおう、「美人っていうわけじゃないんだよなあ…」とは、たまーに言われるから…(笑)
マネはいつも、黒の使い方が、印象的です。

さて、こんな思い入れをよそに、子供たちはまたまた!「携帯情報端末を装着する!」と主張して聞きません。

スタッフの方が、「内容は大人向けです」 「1台500円(!)です」 とおっしゃるので…

私「じゃあ今回は、なしにしようか?」
スタッフ「でも、小学生高学年ぐらいでしたら、大丈夫かと…」
子供たち「じゃあぼくたち、大丈夫!」「私もOK!」
…うう…ここで、叫ぶなよ~。

この子たちの頭の中には、印象派の画家たちの名前なんか、これっぽっちもインプットされてやしないはずだ。興味もないはずだし。
そういうカタカナ名前がわんさか出てくるナレーションを、理解できるのかしらん…。

もの思いに沈む母親を置いて、子どもたちは早速、携帯端末向けの番号のついた絵を探して、館内を走り回り始めました。
…ちょっとあなたたち、美術鑑賞を、オリエンテーリングと勘違いしてないか?!(笑)

おかげで、ちっともゆっくり落ち着いて見られず。(やっぱりね。時間も時間だったけど)
駆け足で、気になる絵を、「ちら」、「ちら」、と網膜に焼き付けながらの珍道中になりました。

おまけに、日本では一番人気の「印象派」とあって、館内はそこそこ混雑。
有名な絵の前に立つには、手前の行列に並んで、行列が進むのを、辛抱強く待たなくてはなりません。
日本で見ると、いつもこれがつらいところ。
長期休みじゃない、平日午前中だったら、まだもう少し、空いてたのかもしれないけれど、会期終了間際だったし、仕方ないかなぁ…。

考えてみると、以前見た記憶のある絵なんて、1枚もなかった。恐るべし、オルセー。

走りながら、久しぶりの生の感激を味わいつつ、思ったこと。
私が気に入ったのは、どうも、「光と影のコントラストが大きい作品」みたい。
でもよく考えたら、印象派そのものが「光と影」をクローズアップしたものなのよね。

まるで、カウント・ベイシー楽団の演奏を聴いて、「このピアノが、一番好き」と言うようなものだなぁ…。
「それを弾いてるのがベイシーだよっ!」って笑われたのは、学生時代の恥ずかしいお話。

で、子供たちがまともに絵を見てるようには思えなかったので、悩んだ挙句、以前だったら絶対買ってた、2000円の公式パンフは購入せず。重たくて、かさばるしねぇ…。

ところが、帰宅してみたら…

「最後に、青くて大きい女の人の絵が、あったじゃん」
「あったあった」
「あの絵の人のホニャララ(詳細はのちほど確認してみます)は、どうなってると思った?」
「あーあれね、あれは私、ムニャララだと思ったよ」
「ぼくもー!」

な、なんと、絵を見て、なんか考えてたみたいじゃない!!!
走り回って、ひとつの絵の前でじっとしてなんかいなかったと思うし、その上さらに、そんなことを考えてるようには、全然、見えなかった…

つくづく、親には何にも見えてなかったんだなぁ…ショックを受けました。う~む。う~む。
子供には子供の目があって、子供の心がちゃんとあって、生きて動いてるんだな…。

最後に。
「ちら」の中から、記憶に残った絵を、リストアップしておきます。
パンフがないから、ちょっと心もとないのですが…

マネの「アンリ・ロシュフォールの逃亡」というらしい、青い海の水面が印象的な絵。
この絵は、携帯ストラップにしかなっていなかったので、それを買った。

b0009665_173641.jpgファンタン=ラトゥール「バティニョールのアトリエ」。
マネ、ゾラ、ルノワール、モネ、バジールといった、同時代を生きたスターたちの、圧倒的な大きさの絵。
印刷では、何度もお目にかかったことはあるけれど、初めて目にした(はずの)実物は、等身大よりずっと大きい。大きさが感情に訴えるものって、確かにあると思う。
しかも、それほど大きいのに…隅々に至るまで、筆致がとても穏やかで、静かで、美しかった。
動きのある一瞬が切り取られて、永遠になってしまった、ミロのヴィーナスのようで。
これが、ただ1人の目を通して捉えられ、頭の中で構図を組み立てられ、実際に油絵の具で塗られただけのものだとは…実際、目の前にすると、到底信じられない。
私と同じような人間の力ではなく、なにか、超自然の力でもって、浮かび上がったかのように、思えます。

絵に限らず、偉大な芸術って、そういうものかもしれない。
フィレンツェのウフィツィ美術館で見た、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「プリマヴェーラ(春)」の時も、思ったよりずーっと大きいことに驚き、その全体が、丹念に描きこまれていることに、そしてやっぱり、これが人の手で作り上げられたものであることに、感動したんだった。

b0009665_118372.jpgギュスターヴ・モロー「ガラテア」。
新聞に印刷されているのを見たときには、「ふ~ん」と思っただけだったけど、実物を近くで見ると、女性の体にまとわりつく植物が、とても精緻に描かれていて、しかもラメでも施されているかのようにキラキラ輝いていて…本当に本当に、魅惑的!クラクラしちゃいました。

b0009665_144693.jpgジョルジュ・ラコンブ
左上から「存在」「誕生」「愛」「死」 ベッドを取り囲む4枚の板の彫刻。
「誕生」が、そのものズバリなのに、全然いやらしく見えない。
4枚の板の堂々たる大きさ、重さ、かたち。それぞれに惹かれるものを感じました。

やっぱり、音楽も絵も、いえ何でもそうでしょうけれど、本物に接して感激した人が、一生懸命、他の人に伝えようとしても、印刷や伝聞という手段を経ると、オリジナルとはずいぶん違ってしまう。
そのオリジナルと異なるものを「すばらしいのよ」と見せられたりしても、いまひとつ感激できないのは、無理もありません。
こんなブログでは、とても伝えきれない魅力。

「素晴らしい」と言われるものは、やはり、じかに接してみなくては。

このブログの画像でも、ふつーの集合写真みたいで、大して魅力的に見えないでしょ?やっぱり。
会場でも、ミニチュアの絵葉書が売られていましたが、本物を見た後では、なんか買う気がおきませんでした。
…昔は、買いまくってたのに。私の中でも、なにかが変わってしまったようです。

それにしても…
あ~、楽しかったっ!!!

…ありゃ。これじゃ、まだ春休みが終わっただけじゃん。
週末スペシャルは、次に続くのであった。
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by caroline-h | 2007-04-11 00:09 | お出かけ