娘が年長の時に描いてくれた私(本物より美人、ありがと☆)コーチ&子育て主婦の小さな思い。コメント・トラックバックは承認制です。リンクはご自由に。【コメント欄には"http"を記入できません】


by Caroline-h
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がっしゃーん!…時計の思い出

b0009665_2363540.jpg昨日、ベランダで洗濯物を干していたら、突然「がっしゃーんっ!!!」…という大音響が響きました。
なななんだ?



独身時代に住んでいたアパートの隣の方から、引越し祝いでいただいた、壁掛け時計でした。
これにはちょっと、わけがありまして…

私は独身時代、きょうだいたちと一緒に、2DKの南向きのアパートに住んでいました。
条件が良いわりに家賃が安かったので、家族で住んでる人もたくさんいて、お隣もそういうお宅でした。
小学生と思われる男の子2人と、ご両親。

夏のある日。
夜、会社から帰宅すると、廊下に子供たちがたたずんでいます。
「どしたの?」
「鍵がないから入れない」
…つまり、ご両親が不在なので、締め出しをくらったわけです。
どうする?
「大丈夫です」

少々心配だけど、子供たちは親が帰ってくるのを期待しているようだったので、彼らをそのままにして、私は部屋に入りました。
おなか、へってるだろうになぁ…。

もう少し夜が更けて、弟たちが帰ってきました。
「子供たちが、廊下にいるよ?どうしたの、あれ」
…ええっ?!まだ、帰ってないの?…

今度は、「うちにあがって、なにか食べる?」と聞きましたが、
やっぱり「いいえ、大丈夫です。ここで待ちます」とのこと。
…いろんな感情が渦巻いてるように見えました。
自信はなくて、でも意地を張っているようにも、見えました。
今から考えると、親を信じたかったんでしょうね。

それにしても、もう夜中近く。
夏なのが幸いでしたが、さすがにその時は、お土産用に買っておいた浜松名産「うなぎパイ」と、麦茶と、汗拭き用のお絞りを持っていってあげました。

「ありがとうございます」
子供たちはうつむいて、小さな声でつぶやきました。

…その後、細かいことはもう覚えていませんが、確か帰宅したお母さまが、うちにお詫びにいらっしゃいました。
どうしてこんなことになったのか、私も聞かなかったし、彼女も言いませんでした。
きっと、やむをえない事情だったのだろう、と思いました。

壁掛け時計をくださったのは、そこのご家族でした。
と言っても、届けてくださったのは、いつものくりくりした瞳のお母さまでしたが。
少し前にお引越しのご挨拶にうかがったので、急いで探してきてくださったのでしょう。
「ご結婚なさるんですね。おめでとうございます。お体にお気をつけて」

改めてこの時計を見ると、よく動く大きな瞳、だけどどこか必死に思いつめた目の彼女を、泣きたくなるような気持ちで思い出します。
いつもエプロンだか割烹着だかを身に着けて、忙しい母親らしく立ち働いている生活、でも…なにかに追い立てられるような表情をしていた、彼女。

今頃、あの子供たちは、もう大人になっているでしょうね。
お母さまは、お元気かしら。
どうしてるかなあ…。

新しい壁掛け時計を、探さなくてはいけません。
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by caroline-h | 2006-05-13 23:08 | つれづれ・ハプニング